明日目が覚めたら
「あなたがサンドラの妹のユリア?」

「…」

「あなたのことは、アンナから聞いたわ。

 サ-ブル王子のことも。

 このままサ-ブルの計画がうまくいくとは思えない。

 あなたはどこまで聞いてる?」


「……
無言で返すユリアに、

もう一度話しかけた。

「彼を助けたいとは思わない?」

「私は…、」

「さっきも言ったけど、サ-ブルは自分の命を賭しても、

 王妃様を助け、この国のことを変えたいと思ってる。

 こんなことをするのが無駄だってわかってるのに。

 何かせずにはいられなかったのね。

 私たちで彼を助けましょう。」


「どうしたら、王子を救えるのでしょう。」

「まずは、話して欲しい。知っていること全部。」

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