明日目が覚めたら
「う…ん 」

目が覚めるとアレクがウルルの手を握って

ベッドの脇に膝まづいたまま 眠っていた。

(心配させちゃったわね。まあ、いつものことだけど。)

疲れきっているアレクの顔が愛しくてたまらなかった。

こんなふうに間近で見つめるなんてあまりない。

この旅に出てより二人の距離は近づいた気がする。

兄のように、付かず離れず

ウルルの成長を促し、見守ってくれたアレク。

初めてアレクの手を振り切ったウルルは、

不安でいっぱいだった。



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大丈夫。たとえ離れた場所にいても、

私たちは繋がっているのだから。

昔からそうだった、どんな危機があってもアルは

駆けつけてくれた。

いつもアルは言っていた。


「お前が本当に危険にあってる時は不思議と分かる。

 だから、そうでない時は心配などしない。」


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