明日目が覚めたら
二人の後ろ姿を目で追いながら、

アレクは考えていた。


あの女どこかで会ったことはなかったか?

それにあの匂い

普通の人にはわからない程度の微妙な香りだが、

危険な匂いだったような気がする。

どこでかいだ匂いだったろうか?

思い出さないと、

それからあの女調べてみないと、

まるで待ち構えるようにあそこにいた。

足をくじいたと言っていたが

別れた時には普通に歩いていた。

工作員には向かない女だな。

簡単にボロを出していても気づいていない。
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