明日目が覚めたら
仕切り布の裏側にあるベッドに横たわるアレクがちらりと見える。

かけられた布が乱れて何も着ていない上半身が

妙に艶かしく写った。


「アル…」


経験の浅いウルルにもどういう状況なのか想像できた。

ウルルはショックで何も言えず、まだ開いたままのドアから

飛び出した。


「姫さま!!」


「アレクが起きたらすぐ戻るように伝えてください。」


サンドラはそう言うと、

急いでウルルを追いかけた。


二人を見送って


サラはアレクの方を振り向くと、

「面白いことになってるんですね。

 禁断の恋?ですか。

 ますます利用価値が上がりましたよ。」


愉快そうに笑った。
 
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