明日目が覚めたら
ディナ-の席、誰ひとり話すことなく無言で、

このディナ-に参加者は、伯父さま(王)、王妃様、エスタ-シャ、

そしてウルル。

サンドラとアレクは城の使用人たちと宴会の真っ最中らしい。

あまり民衆と壁を持たないという王室の割には、

客をもてなし方が古臭いと感じてしまった。


デザ-トがふるまわれた時初めて王妃が口を開いた。


「ウルル姫は来た早々倒れたと聞きましたが、体調はいかが?」


「はい、ご迷惑をおかけしてしまいました。

 王妃様にはまだご挨拶もしておりませんで申し訳ありません。」


「ホントびっくりしたわ!お姉さま、

 お父様とごあいさつ中に倒れられたんですもの。」


「心配させてしまってごめんなさい。」




「…そう、王様と…」



王妃様の怪訝そうな顔で呟いたきり口を閉ざしてしまわれた。

王様にさっきからじっと見つめられているプレッシャ-もあって、

食事の味などさっぱり分からない。


何だろ、この雰囲気…


この家族はいつもこんな雰囲気で食事を取っているのかしら。

勘弁してほしい。
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