明日目が覚めたら
「『アレク』、今度からそう呼ぶ。

 アレクがもっと自分の名前が好きになるように。」


アレクはフッっと笑って、

ウルルの頭を撫ぜた。

「話、あるんでしょ?」

「ああ…」

二人のあいだに沈黙が流れる。

「しばらく、別行動する。同行者はすぐ手配してもらうつもりだ。」

「それって…もう一緒にいられないってこと?」

「問題が解決したら戻る。」

「そっか。」

「うん?」

「大丈夫!サンドラもいるし、私だって剣の腕はアレクに負けないし。」

「そうだな、頼むよ。」

「アレク。」

「うん?」

「アレク。」

「なんだ?」

「アレク。」

「必ず戻るから。」

アレクの言葉に頷きながらも、

もう二度と会えなくなるんじゃないかと言う不安が

ウルルを支配していた。

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