明日目が覚めたら
昨夜のうちに、アレクは旅立ってしまった。
「結局、アルは、アレクを私達から離すことに成功したわね。」
ポツリといった独り言を、
サンドラはしっかり拾って返してきた。
「さみしいですか?」
「まあ、そうね。」
「アレクも寂しそうでしたよ。」
「その割にあっさり行っちゃったわ。」
「大丈夫です。サッサといろいろ片付けて
戻ってくるつもりなんですよ。」
「そうね…」
日頃姫がアレクを頼りにしていること分、
不安も大きいだろう。自分が頑張らなくてはならないと、
サンドラは一層気を引き締めた。