明日目が覚めたら
翌日。

再びスダク城を目指す二人。

「今日こそ、寄り道せずにスダク城に直行ですよ。」


「はいはい、わかってます。

 でも、サンドラ、

 他国の城に行くのは、仕方ないことだけどそれぞれの国の

 庶民の生活に触れたり経験するのは、

 大切だと思うわ。」


「それはそうですが、安全にお連れするのが私の役目です。

 こんなことをしていると知ったら王様は心配なさいます。」


「そんなことないわサンドラ、父上は面白がって喜んでくださると思うわ。

 そういう方よ。」


「それは、姫さまの思い込みです。心配しない親がどこにいますか。」




「!」

「姫さま、私のそばを離れないでください。」

サンドラは不穏な空気を読み取った。

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