明日目が覚めたら

「頼もしい姫だ。アセンデルフはいい育て方をしている。

 我が后にと言いたいところだが、跡取りの姫だと聞いておる

 そうなのだろう?」


「まあ。お褒めいただき光栄です。

 その通りです。

 国に戻って跡を取らねばなりません。」

ウルルがあまりにも、あっさり言うので、

国王は大声で愉快そうに笑い、


「手に入らないと思うと、欲しくなるものだな。」

といった。

ウルルは侍女が言っていたように、

快活で魅力的な王だと思った。

体はがっちりと鍛えられ、

漆黒の髪と瞳が印象的な美しい顔立ちをしている。





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