明日目が覚めたら
侍女が、この国王を、

『優しくて男前』といったのを思い出した。

ウルルは(なるほどこの顔が侍女たちににんきなのね。)と思い

くすくすと笑った。

王はまゆを下げて、

「姫は婿を探しているとか?」

急に振られて声が上擦る、

「ええ、そうです。」

「あなたを娶る権利のある男が羨ましい。」

そう言ってウルルに手を触れようとした時、

前王妃が会食室に、リアン姫とともに入ってきた。

「お待たせして申し訳なかったわね国王君。」


「いや、ウルル姫とゆっくり話が出来たよ。

 母上、ジェインがいないようですが?」

「さあ、またいつものところじゃないかしら。」

国王は大きなため息をつき、

「ジェインにも困ったものだ。」

どうやらジェインというのが第2王子らしい。

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