明日目が覚めたら
フフッと笑って、

「興味深いな。

 婿探しの旅をする姫。

 いろんな男を手玉に取ってると思いきや、

 本当の意味でのキスも知らない

 ウブな姫様だとはね。」


「失礼な!」


ウルルが振り挙げた手を、

パシッっと掴んで止め、


「俺を連れて行けばいい。


 そうすれば、もう旅も続けずに済むし、

 身分違いな恋に悩まなくて済むぞ。」


ウルルはじろっと睨んで、大声できっぱりと言い放った。


「バカにしないで、私たちは遊びやふざけてる気持ちで

 旅をしているわけではないわ。」


「ウルル姫、何かジェインが失礼でも?」

慌ててかけつけた国王に、失礼とは思いつつ、


「いいえ、でも不愉快だわ。お先に休ませていただくわ。」


そう言ってホ-ルをあとにした。





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