明日目が覚めたら
事情を聴き終わったあと、シルファーはいきり立った。


「お前だから任せたのだぞ。代わりではダメなのだ。

 暗示が解く鍵はお前なのだから。」


「シルファー、前から聞きたいと思っていた。

 ウルルに何故あんな呪いをかけた?

 あれほどまでに可愛がっている姫を何故窮地に立たせる。」


「とにかく。お前は早く任務に戻れ、

 一刻も早く姫のそばに行くのだ、直ぐにだ。

 今頃三つ目の呪縛が動き出しているはずだ。

 お前が行かないと姫さまの命が…」


「意味がわからん、ちゃんと話してくれ、」


「呪いは姫が心を動かされた時に動き出す。

 それが、同情であったり、愛情であったり、

 悲しみであったり。

 それがまわりのにある負の感情と連動するのだ。

 その負の感情は、すべて姫に向かう。

 姫を消すことで収束しようとするのだ。
 
 そしてその盾となるのがお前だ。

 姫へのお前の愛情が盾となる。」



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