明日目が覚めたら
「お姉さま…お姉さま起きて!!」

すっかり熟睡していたウルルはエスタ-シャに起こされ目を覚ました。

「ん?」

「お姉さまディナ-にもいらっしゃらなかったから心配しましたよ。」


辺りはすっかり日が暮れて闇に包まれていた。


「ああ、エス、、ごめんなさいなんだかすっかり寝入ってしまったみたい。」


「今日は、お母様も見えなくて、お父様と二人きりでしたわ。」


少し不機嫌そうにエスタ-シャは言ったが、

表情に違和感を感じた。

あどけないエスタ-シャが無表情に見えたのだ。


「王妃様はどうされたの?」

「気分がお悪いんですって。」

「まあ。大丈夫なのかしら。」



「ねえお姉さま、あたしお母様の秘密を知っているの。」

「秘密?」

「ご一緒にいかがですか?」


やはり表情の読めないエスタ-シャが

ウルルを見上げた。

クスクスと笑う仕草がやけに浮き立って、

まるで

人形が動いているように見えた。

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