明日目が覚めたら
ジェインは、ご機嫌だった。

たいくつな城での生活だったが、

面白いおもちゃを手に入れたからだ。

国賓としてやって来たアセンデルフの姫。

姫という割に気取ったところが無く、

よく笑いよくしゃべる。

面白いようにコロコロ変わる表情。

ちょっとつつくと真っ赤になって、反応する。

姫というと内気で、妹のリアンのように、

自分を持たないようなイメ-ジだったので、

ちょっとした、感動さえ覚えた。

明日はどんなふうにからかってやろうか、

怒らせて口をきいてくれなくてもつまらないから、

何か、珍しいものを見せてやろうか。

城の案内でもしてやるのもいいかもしれない。



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