明日目が覚めたら
お腹すいた。


ディナ-を食べ損ねた事に気がついた。

いつもならそういうときは乳母のシルファ-が持ってきてくれるのに、

此処ではどうしたらいいのかしら、


「ねえ、エスわたしお腹すいてしまったわ。今日はやめにしましょ?」


「あら、駄目よお姉さま、我慢なさって、

 今日行かないと、困ったことがもう一つ増える事になると思うの。」


エスターシャの表情がさらに冷たい人形のように見えた。


背筋がぞくっとした。


「エス?」


「さあ、参りましょう。」


「ちょっとエスッ、エスタ-シャ!!」


ウルルの腕を掴み歩くエスタ-シャは明らかに態度が違う。


まるで、まるで大人の女のような


嫌な予感がする。そういえばまだアルが戻らない、


サンドラの次はアル。


『困ったことがもう一つ…』


さっきエスタ-シャが言った言葉が引っかかった。


クスクスと笑いながら私の手を引くエス、


どうしたって言うの?




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