明日目が覚めたら
揺れる馬車の中、

ウルルはひとり考えていた。

この旅の意味を。

それぞれの国で学び、そして国のあり方を考えた。

ただ当然のように女王して国を受け継ぐだけでは

国の繁栄はないのだ。

アセンデルフに戻ったら、もっと国民の暮らしを見て回りたい。

国民が幸せだといえるような

笑顔が溢れる。そんな国にして行きたい。


隣国の国を司る人たちと親交を深め

ウルル自身を知ってもらうことができたことも

大きな収穫だった。


そして何より。アレクの存在


「真実に愛するもの」


ウルルにとって紛れもなくアレクだということを明確にできた。

それが、呪いのそれと違ったとしても、



アレク以外の男を愛することなどできない。








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