明日目が覚めたら
「ごめん守れなくて。」

耳元で消え入りそうな声で囁くのは、

私の頭を撫ぜるのは誰?

「誰より大切なの…」

優しいその手が

私の顔の輪郭をなぞる。

「綺麗になって、眩しくて…」

唇をなぞる

「ウルル」

名前を呼ばれて思わず返事をする

「はい。」

ガタッ

ぼんやりとした視界の中にアレク

真赤な顔して、直立した姿勢で立っていた。

「アル?どうしたの?」

「いやっなんでもない!!」

「顔赤いよ?」

「気のせいだ!」

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