明日目が覚めたら
「アルにとっては私の護衛なんて指名されて、嫌なんでしょうけど、

 私が指名した訳じゃないのよ。

 でも、付いてきてくれたのがアルで私はとっても嬉しいの。」

「別に嫌なわけじゃない。」

「ホント?」

「ああ、本当だ。」

「良かった。」


アレクは、ウルルの笑顔を眩しそうに見つめて、

馬の鼻の向きを変えて先頭を歩かせた。

「姫様。」

サンドラに促されて馬を歩かせた。

目指すはグラタ王国

生まれてすぐに母を亡くしたウルルにとって、

母の面影を見ることのできる唯一の国だ。

出るときは気持ちが重かったけど、

色んな国に公然と出かけることができる

実際に行く先が決まったりすると、

気分は上がり曲線を描き始めた。
< 8 / 300 >

この作品をシェア

pagetop