ヤンキーぼーいが惚れた天然がーる!!*完結*
「…っ、最悪!!」
なんで起こしてくれないのよ、お母さん!!
知らない道を急いで走りながら、あたしは思った。
あたしのお母さんは基本的にのんびり屋さんだから、なにをするにものんびりで。
起こすのだってのんびりだったんだから!!
「ってゆーか、道、わかんないー!!(泣)」
もーぅ!!
ポケットから地図を出して、道を確認する。
目印が……噴水?!
あるわけないじゃんバカーー!!
とりあえず、急いで曲がり角を曲がったら人にぶつかった。
「きゃっ!?」
後ろに倒れそうになって、ぎゅっと目を瞑ったけど、痛みはこなかった。
そーっと目を開けると、
「あー…大丈夫?」
かったるそうな声をした男の子があたしの腕を掴んでいた。