ヤンキーぼーいが惚れた天然がーる!!*完結*
そりゃもうみんなは唖然としてた。
誰も一歩も動かずに……ううん。
動けずにいた。
そんなあたしたちの教室に
「ちょりーっす♪って、古いか!!」
のん気な声が響き渡る。
「……て、なに?この状況……」
入ってきたのは花で、今までの事を知らないから、目を丸くしている。
あたしでもそうなる。
だって教室に入ってみたらみんなはぼーっと突っ立てるし、机やイスは散乱してるし、真ん中には怪我をした敦くんがいるんだもん。
「……菜々。これ、どういうこと?」
そそくさとあたしのところまできて、花はワケがわからないといわんばかりの顔をした。
「えっとね……」
それからあたしは全部、花に話した。