ヤンキーぼーいが惚れた天然がーる!!*完結*
「いやいや嘘だろ(笑)
オレ聞いちゃったんだよね、アイツから」
アイツと聞いて思い浮かべるのは、引っ越すという電話をしたたったひとりのあたしの親友。
まさか、正樹にチクッたの!?
「嘘ついて…ごめんっ…」
「まぁ、べつにいいけど。
ただ…オレもいちよオマエの友達だから、それくらいは言ってほしかったよ」
ちょっと拗ねたように言う正樹が、なんだかとても可愛く思えた。
それに…『言ってほしかったよ』
この言葉、めっちゃ嬉しい。
もしかしたら、正樹はあたしを喜ばせる天才……ううん、神様なのかもしれない!!
「でも、正樹に別れを言うの、寂しかったの。
これはホントだからね??」
「知ってる。オマエ、泣き虫だもんな(笑)」
電話の向こうから、正樹の笑い声が聞こえた。
「笑わないでよぉ!!それに、泣き虫じゃないし……」
「…オマエ、体育祭のときのこと覚えてない??(笑)」