ヤンキーぼーいが惚れた天然がーる!!*完結*
「友美…あたしのこと、忘れないでよ?」
「忘れるわけないじゃん。親友でしょ?」
電話の向こうで、友美が泣いているのがわかった。
それを聞いたら、もっともっと悲しくなって、あたしも涙がこぼれた。
「友美っ……泣いてる…」
「菜々だって……ぐすっ…」
それから1時間くらいは話してたかな?
時間が経つのは早いもので、あっという間に次の日になってしまった。
***
「これで最後ね…」
全部の荷物をトラックに乗せ、すっからかんになった我が家を見る。
生まれてからずっと過ごしてきた家。
もう、見ることは無いんだろうな……。
「菜々!!行くぞ!!」
車に乗ったお父さんに声をかけられ、あたしは車に乗った。
お見送りが誰もいないのは、友美にこないでとあたしが言ったから。
だって…そうすると、離れたくなくなっちゃうもん……。