▼やまだものがたり
入学式も無事に終了して皆帰宅モードになっていた。
わりと地元の人が多いみたいで、皆自転車や歩きで元中の人たちと帰っていた。
電車通学の私は、駅までの道のりを一人で歩いていた。
早く友達作らなきゃなー
電車通学の子いないのかな?
高校の最寄りの駅はわりと栄えていて、
私の高校の制服を着た人たちも沢山いた。
皆ここらへんの人たちで、遊びに来たんだろうなー
だって自転車だもの。
〔かーのじょ♪今暇な感じ?〕
「え??!」
〔あれ、朝日高?もしかして一年?後輩じゃーんかっわいいーこの辺の子じゃないっしょ〕
こ、これは・・・
〔もう帰んのー?どーせ暇っしょ?〕
「え、ぁ、」
〔遊ぼーよ、案内してやるよこの辺の〕
世間一般でいう、ナンパってやつでしょうか。
「あ、えっと、つ、疲れちゃったからもう帰ろうかなって、あはアハハハ」
〔怖がんないでよ〜大丈夫だって!!あそぼ!!〕
いや怖いというか、なんというか、
私ほんとにただ疲れたから帰りたいのにーー!!
でも高校の先輩みたいだからあんま強く断れない・・・
頭の中でいろいろ考えていると、
〔ほら行こ行こ〕っと言いながら手をひっぱられ、
私は断ることのできないまま先輩たちに連れて行かれてしまった。