私の唇はキス魔に持って行かれました
首を傾げて二人のやり取りをながめていると、隣から矢野くんが状況説明してくれた
「ここ最近、古山さんと霧夜、龍宮さんの妨害で接点持てなかったでしょ?」
うん、そのせいで気持ちに気付けても言うこと出来なかった
「それの手助けをしたんだよ。未緒が。仮病を使ってね」
あ、だから最終公演の王子役が霧夜くんになってたの?
未緒が…チャンスをくれた
そーゆうことだったんだ
私は嬉しくなり未緒の背中に抱きついた
「ぅわあ?!…って、奈乃?どーしたの?」
「ありがとう未緒っ!大好きっ!」
驚く未緒にぎゅーっと抱きつく
「ん。奈乃。私も大好きだよ?」
すると、体を反転させて真っ正面から抱き締め返された