私の唇はキス魔に持って行かれました

「…………ねぇ、もう友情の抱擁は十分だと思うよ?」


しばらく未緒の腕の中で、未緒に撫で撫でされてると霧夜くんが言ってきた


「ヤキモチですか?キス魔王子?」


ニターっと笑う未緒
完全に霧夜くんをナメてるよね…?


「ヤキモチでも、キス魔でもいいから。奈乃返して。奈乃は俺のだ」

「え?キス魔でもいーの?」


ニヤニヤと楽しそうな未緒
そんな未緒に不敵な笑みを浮かべる霧夜くん


「あぁ、構わないよ?」


そう言って、私を未緒の腕から引っ張り出す
そして…


ちゅっ


「俺は奈乃専門のキス魔だもん」

「っーーー?!!」


クラスメイトが居るなかで
未緒と矢野くんの目の前で

平然と唇を奪った霧夜くん

私は驚きと恥ずかしさで声にならない悲鳴をあげた






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