私の唇はキス魔に持って行かれました
「お前も彼女作れば?その面さえあれば、今日中にでも彼女出来るよ」
ある日の昼休みに彼女の自慢話をしに来た彗に言われる
「めんどくさい」
顔の整った両親のおかげで香水まみれの女が嫌でも寄ってくる
俺の中で女はめんどくさいモノになっていた
「昨日、初めて彼女とキスした」
「へぇー…よかったね」
どーでもいいよ
そんな報告…
「キス…気持ちいいよ?」
「へぇー…よかったね」
グロスがべっとりの唇を思い浮かべてげんなり
唇とか…グロくて気持ち悪い
「キスしたいとか…」
「思わないね。気持ち悪い」
そう言うと、彗は溜め息を吐く
「モテるのに…勿体無い」
「ほっとけ」
そんな会話をした数ヵ月後…
俺は俺らしくない行動をした