私の唇はキス魔に持って行かれました

「登れるかな?」


ぴょんっと跳ねてみるが届かない


「助けてー」


っと言ってみるが女子の皆さんの声にかき消され届かない
うーん…どうしよう…

そして、気付けば置いてけぼり…
あぁ、どうしよう…


「あ、そうだ。携帯があるじゃん」


文明の力を借りようと荷物に手を伸ばす
…あれ?荷物…?


「あぁ!持ってかれたんだった」


終わった…
私、ここで死ぬの?

イヤだよそんなの!


「とぅっ!」


無理だと分かってても私は目の前の段差に挑む
何度も、何度も…

そして、何度も失敗して地面に尻餅をつく

…で、最後には


「きゃっ、痛っ?!」


変に地面に着地したのか足を痛めた

もう、無理だよ…
誰か助けて…

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