私の唇はキス魔に持って行かれました

side:奈乃



「離してよー!」


腕をブンブン振るが全然離してくれない
それどころか…


「かわいー!でも、離さなーい」


っと、ふざけて離す気ゼロ
そして、どんどん人気の無い所に進んで行く


「君、彼氏とかいないでしょ?オレ、そーゆうの見分けるの得意なんだー」


ニヤニヤしながら言ってくる失礼な人
彼氏が居ないから何だって言うのよ!

まだ、素敵な王子様に出会えて無いだけの話じゃない!


「怒った顔も可愛いねー…」


顔を近付けてくる金髪のお兄さん
思わず、後退り…

でも、もう一人に押さえられあまり後退出来なかった


「この唇…食べちゃいたい」

「!!?」


スッと撫でられる唇
怖い…この人達怖い…

そして、ゆっくり顔の距離が縮まっていった


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