愛を捜して
そして当日
ホテルのレストランの個室に通された
お母さんは
どんな人なのかしらねぇ
なんてのんきなこと言ってるけど
お父さんは一点を見つめて固まってる
怖い人が来るか偉い人が来るかどっちかなんだろうな
まぁ、会うだけでいいって言われたから
気楽に考えればいいよね
おいしいご飯食べて帰ろう
そう思っていたらドアが開いた
「こんにちは、初めまして。上条舜と申します」
「あっ、上条常務。わざわざご足労いただきありがとうございます」
いやいやわざわざご足労したのわたしじゃない?
1人しか来てないけどいいのかな?
「私の娘の綾です」
「茉稀綾です。初めまして」