片想いだったね
「結べば?今人居ないし。」
「あ……、……うん。」
岬ッチが何故か一緒に結ぶ柵に一緒についてきてくれて、緊張し過ぎてまたおみくじを結べなくて、地面に落としてしまう。
どんくさい。
本当に不器用で嫌だ。
恥ずかしながらおみくじを拾って、見られながら結ぶから余計に手が動かない。
「結んでやるよ。」
「………え?」
持っていたおみくじを岬ッチが私の手に少しだけ、本当に少しだけ触れておみくじを持って柵に結んでくれた。
嬉しくて、触れられた手で思わず口を押さえる。
寒くて良かった。
顔が赤いの、
バレちゃうから。
鼻も耳も真っ赤でも、
きっと隠せたよね。