片想いだったね
冬休み明け、一年生最後の学校生活。
特に無い校則に皆、よく雑誌や他校でも見かけるセーターやカーディガンを着て制服を着こなす。
勿論私もその一人で、お母さんにねだってロゴの入ったクリーム色のセーターを買って貰い、見た目を気にするようになった。
スカートの丈もだんだんと短くなる。
お洒落に無縁だった一学期が嘘のように、可愛いピンも髪の毛についている。
髪の毛もおかっぱから肩を越すくらいの長さで、まっすから髪の毛をストレートにするアイロンを借りてはキャッキャッとはしゃぐ。
勿論何も変わらない同級生も多い。
相変わらず女子に嫌がらせをして女子達に嫌われる男子も少なくなかった。
髪の毛がボサボサで眉毛も直さない女子は、男子には案の定相手にされなかった。
相手にして欲しいわけではないが、まっすは大人に憧れている傾向が強いからたまたま私は一緒になってお洒落に目覚めただけだ。
眉毛の形や、良い匂いがするコロン。
色つきリップですら忘れたら絶望と思うくらいに落ち込んでしまう。