片想いだったね


次の日、傷は完全に治らないけど元気に登校した。一日経つと、少しだけ話題に出されるも、バレンタインで増えたカップルやフラれた人の話題の方が盛り上がっていた。



「まっす、おはよ。」

「あ、美紀!おはよ。」

「さすが生命力つぇ~。」

「うるさいハゲ山。」


まっすと内山の姿を朝から見かけていつもの光景で安心する。


「あ、まだ痛そう~。」



まっすがスカートとハイソのちょうど見える地肌のアザを指差して心配してくれる。


「……平気だけど、今日景子来てる?」

「来てた来てた。翼といたよ。」

「へ?」

「へ?って、言ったじゃん。景子は翼とベッタリして防御するって。いつもだよ。でもまぁここ最近は翼も断るようになったけどね。 」

「ふ~ん…。」





色々複雑な思いをしながらなんとなくみほちゃんを見る。


そう思うとみほちゃんて、岬ッチとあんまり一緒に居ない気がする。


岬ッチがみほちゃんの為にこの教室に来たこともないし、みほちゃんが岬ッチのクラスに行くこともそんなに見ない。


また振り回される。


あんまり考えたくないのに。



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