片想いだったね


「……聞いた。」



翼は、だよねと笑いながら久しぶりに見るピアスを光らせてそして言った。


「ど~すんの?」

「何が?」


机を挟んで翼と見つめあう。翼の視線が真っ直ぐ過ぎて恥ずかしくて……、苦しい。


「美紀はさ、コレで良いわけ~?」

「…だから何が?」



岬ッチのことを言っているのか、私と翼の関係を言っているのか本当にわからなかった。



「頑張ってみたら?」

「…………。」


何が?と聞くのを止めた。





「中途半端で付き合うのも良いけど、美紀がムリっぽいし。さすがに俺も岬ッチと仲良いからさ、色々面白くなさそうだし……。」

「………うん。」





「ぶっちゃけ、まっすと同じクラスになれなくて落ち込む俺もいたりね。ハハッ。中途半端なのは美紀だけじゃないって感じ~?」





バカだね、翼。


バカ正直に話すから、


バカな私は笑って誤魔化した。






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