片想いだったね


「もし……さ、もしね?まっすが内山と別れたら翼は告白するの?」


「……ん~。どうだろう。僕も大人になってきたので告って押し倒す~。」


「真面目に答えてよっ。」


「ハハハっ!!









多分、しないよ。フラれてまっすと喋れなくなるのが怖いから。」




「……お宅の潮時、まだですね。」


「そうですね~。」



翼はチャイムが鳴る前に席を立ち、A組から出ていった。残された私は、私の潮時はいつだろうとぼんやり考えて今度は両手で頬を支えて顔の肉を持ち上げた。



「うわ、ブスっ!」



同じクラスの男子に翼と同じことを言われて、腹の立ち具合が全く違うことに気付く。


どうでも良い男子に言われると非常にムカついた。


とりあえず顔の肉を持ち上げるのは止めておこう。


< 253 / 463 >

この作品をシェア

pagetop