片想いだったね






「ギャハハハハハっ!!!」


放課後、部活に行く前に廊下の端で翼に今日の事を話すと、お腹を抱えて笑われる。


「笑いすぎ…。」

「だって~、美紀の声俺らのクラスまで聞こえたからね~。あ~、超ウケる~。」

「嘘だねっ!A組とD組だもん!」

「B組は普通に授業で静かじゃん?C組は移動教室だったからマジで聞こえたから~。」



考えられない。


自分で聞いた質問に自分がテンション上がってこんなことになるなんて。


「あ~も~私のイメージどんどん崩れる…。」

「何のイメージ~?俺がずっと見てきた中で美紀はナヨッてないよ?」





「見てきたのは私じゃないでしょーよ。」

「最近美紀、突っ込み過ぎ~。」

「だから一年の時、私のところに来るフリしてまっすのところに来てたのね。」




「あ、武山~帰ろ~。」


武山を見つけて逃げるようにその場から居なくなってしまった。


ようやくあの時の謎が解けた。


本当っ、良い迷惑っ!!


……でもないか。






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