片想いだったね
さて私も部室に行こう。
野球部を特等席で見るんだ。
放課後から、ようやく私の日課が始まる。
そんな日々を続けて、一日、また一日。
四月が過ぎ五月が過ぎる。
六月の体育祭はまっすと他の女子を含めて好きな男子の応援。
翼はこれでもかというくらいジャージを下げてダルそうに走っていたが、一年生の女子からの黄色い声援。
同級生からは派手な女子からの黄色い声援に、いつもつるむ三年生からの応援に、本当に目立つ存在なんだと改めてビックリする。
そんな注目されてる翼をフラれたハズの景子が翼の隣をキープしていて反感を買っていた。
景子の根性だけは見習いたいと思った日焼けをした半袖の後。
腕も顔も、ジャージを捲った足も、
皆真っ黒になった体育祭。