片想いだったね


「私、どこで待っていれば良い?」


少し和らいだお陰で普通に声をかける。


「部室にいて。外は寒いから。」

「……うん。」


「岬ッチ優しい~!」

「俺も待ってる~!」


皆笑って私達をからかう。


照れくさいけど、嬉しくて私も笑っちゃう。


後ろを振り返ると、まっすと内山がニヤニヤしながら口をパクパクさせて



やったじゃん



と、動かしているのが見えた。




よく見ると、まっす達の後ろに翼も立っていて同じく口をパクパクさせていた。



バーカ



その言葉に気付いて思わず眉をひそめるけど、翼はニヤニヤ笑っていたので同じく口をパクパクさせて私も、



バーカ



と、返事をしたけど私の顔はきっと誰よりもニヤニヤしていたかもしれないね。










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