片想いだったね






「あ……………。」



「………ごめん。待った?」




岬ッチが照れくさそうに玄関の真ん中に立っていた。




「………待ってない。今、部室覗こうかなって…。」




靴を履き替える途中の間抜けな私の姿を、岬ッチは笑いもせずに、ポケットに手を突っ込んで私が靴を履き替えるのを待ってくれていた。




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