片想いだったね
「………………寒っ。」
岬ッチが歩きながら背中を丸める。
「寒い!?大丈夫?」
と、外は絶対寒いハズなのに、浮かれすぎてて寒さすら感じない私。
「家、何処?」
「私〇〇町で…バスなんだ。」
「そうなんだ。」
こんな寒い中送ってもらおうなんて期待していないし、まして自転車で30分以上かかる距離だもん、歩いて5分ちょっとのバス停まででも私は何一つ不満は無い。
「……………………。」
「……………………。」
ダメなのわかってるのに。
何か話さなきゃとは思うのに、
ごめん。
私、こうして一緒に帰れるだけで満足してるみたい。胸がいっぱいで、喋らなくても私、
幸せなんだよ。