片想いだったね


真っ赤なお鼻のトナカイじゃない。


真っ赤なほっぺのサンタさんだ。



小さなプレゼント持って、大好きな人の為に走って行くんだ。


どんな顔をしてくれるかな。

どんな反応してくれるかな。



会いに行くよ、雪の空の下を。


待っててね、雪の空の下で。






バスに揺られて降りたことの無いバス停に停まり、岬ッチの家へと向かう。


いつも車で見ていた岬ッチの家の前に着いて、深呼吸しながら呼び出し音を鳴らす。


ガチャっと出てきたのは、







岬ッチ…………、




の、お母さん。






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