記憶 ―砂漠の花―
10・揺れる想い
10・揺れる想い
翌朝――、
昨日、マルク側のウィッチに見つかり、攻撃された事。
こちらに偵察部隊が派遣されるであろうと予測される事は、キースによってリオンさんに伝えられていた。
そして、いかにしてこの島から脱出するのかだが…、
さすが、何十年も捕まらずにいる反乱軍。
私たちは、島と島を繋ぐ、海をも越える海中の地下道にいた。
「…ふぁ~ぁ…」
私は、手のひらでは覆い切れない程の大きな口を開け、欠伸をしていた。
湿る岩の反響で、その声の存在は大きく扱われる。
「ちょっと~、さっきから二人して欠伸ばっかじゃん!昨日の夜、何してたわけ!?」
アランが私とアズを交互に睨んでいた。
「何って、別に…?」
ラオウの綱を引きながら前を行くアズは、そのまま前を向いた状態で口だけを動かせた。
「…そうよぉ。あんな話聞いて早々眠れるわけないじゃない?」
と、私はアランに向けて引きつりながらも笑顔を作る。
まぁ、そうだけど。とアランは言いながらも未だに疑惑の目を向けていた。
それはそうと、
昨夜の会合の結果がどうなったか、というと。
今朝早く、マギーを通じて父上と連絡を取る事に成功した。
翌朝――、
昨日、マルク側のウィッチに見つかり、攻撃された事。
こちらに偵察部隊が派遣されるであろうと予測される事は、キースによってリオンさんに伝えられていた。
そして、いかにしてこの島から脱出するのかだが…、
さすが、何十年も捕まらずにいる反乱軍。
私たちは、島と島を繋ぐ、海をも越える海中の地下道にいた。
「…ふぁ~ぁ…」
私は、手のひらでは覆い切れない程の大きな口を開け、欠伸をしていた。
湿る岩の反響で、その声の存在は大きく扱われる。
「ちょっと~、さっきから二人して欠伸ばっかじゃん!昨日の夜、何してたわけ!?」
アランが私とアズを交互に睨んでいた。
「何って、別に…?」
ラオウの綱を引きながら前を行くアズは、そのまま前を向いた状態で口だけを動かせた。
「…そうよぉ。あんな話聞いて早々眠れるわけないじゃない?」
と、私はアランに向けて引きつりながらも笑顔を作る。
まぁ、そうだけど。とアランは言いながらも未だに疑惑の目を向けていた。
それはそうと、
昨夜の会合の結果がどうなったか、というと。
今朝早く、マギーを通じて父上と連絡を取る事に成功した。