Raindrop
拓斗の隣に並んで部屋を覗くと、やはりピアノを弾いているのが花音で、水琴さんがヴァイオリンを弾いていた。
曲が終わると、花音は椅子から立ち上がる。
「水琴せんせ~、今度は私がヴァイオリンやってもいいですか?」
「ええ、じゃあ、交代ね」
そう言い、今度は水琴さんがピアノを、花音がヴァイオリンを弾く。
チャイコフスキー作曲、バレエ組曲『くるみ割り人形 作品71a』より、『花のワルツ』。
童話を原作としているバレエのために作られた曲だ。
クリスマスにプレゼントされたくるみ割り人形が、夜の12時を過ぎるとお菓子の国の王子様に変身。
その王子様に連れられてやってきた少女を歓迎する、お菓子の妖精たち。
花のワルツは、デコレーションクリームの精たちがくるくると舞い踊る、優雅で華やかな、夢のような世界を表現している。
甘い、甘いワルツを奏でる2人の顔も、とても楽しそうに輝いていた。
「……花音、笑ってるね」
演奏の邪魔をしないよう、拓斗が小さな声で囁く。
「良かった」
安心したようなその声に、僕も頷いた。
曲が終わると、花音は椅子から立ち上がる。
「水琴せんせ~、今度は私がヴァイオリンやってもいいですか?」
「ええ、じゃあ、交代ね」
そう言い、今度は水琴さんがピアノを、花音がヴァイオリンを弾く。
チャイコフスキー作曲、バレエ組曲『くるみ割り人形 作品71a』より、『花のワルツ』。
童話を原作としているバレエのために作られた曲だ。
クリスマスにプレゼントされたくるみ割り人形が、夜の12時を過ぎるとお菓子の国の王子様に変身。
その王子様に連れられてやってきた少女を歓迎する、お菓子の妖精たち。
花のワルツは、デコレーションクリームの精たちがくるくると舞い踊る、優雅で華やかな、夢のような世界を表現している。
甘い、甘いワルツを奏でる2人の顔も、とても楽しそうに輝いていた。
「……花音、笑ってるね」
演奏の邪魔をしないよう、拓斗が小さな声で囁く。
「良かった」
安心したようなその声に、僕も頷いた。