桂ちゃんへ。


あまりにも雰囲気が違いすぎて、教室に入ったときは気付かなかった。



でもあたしの目の前には、確かにあの金髪男がいる。


「もしかして・・コンビニの?」


『そ、そう!!覚えててくれたんだね。』



「・・うん。」



『ありがとお、覚えててくれてちょっとうれしい(笑)』



「・・・うん。」




あたしは思わず言葉に詰まってしまった。


(なんなの・・コンビニ来てた時と全然人がちがうぢゃん・・。)


あの時はどうみてもうるさい高校生にしか見えなかったのに、目の前に立っている金髪男は、あたしよりずっと年上に見えた。




重い沈黙が続いた。



(あ〜もうっ、何かしゃべらなきゃ・・)



『あのさっ・・』



口を開きかけた時、教室のドアが開いて、他のサークルのメンバー達が入ってきた。




< 8 / 11 >

この作品をシェア

pagetop