桂ちゃんへ。
あまりにも雰囲気が違いすぎて、教室に入ったときは気付かなかった。
でもあたしの目の前には、確かにあの金髪男がいる。
「もしかして・・コンビニの?」
『そ、そう!!覚えててくれたんだね。』
「・・うん。」
『ありがとお、覚えててくれてちょっとうれしい(笑)』
「・・・うん。」
あたしは思わず言葉に詰まってしまった。
(なんなの・・コンビニ来てた時と全然人がちがうぢゃん・・。)
あの時はどうみてもうるさい高校生にしか見えなかったのに、目の前に立っている金髪男は、あたしよりずっと年上に見えた。
重い沈黙が続いた。
(あ〜もうっ、何かしゃべらなきゃ・・)
『あのさっ・・』
口を開きかけた時、教室のドアが開いて、他のサークルのメンバー達が入ってきた。