冷血ボーイ
▼許可を下さい
「いやぁ、びっくりしたよ昨日は本当に」
あたしに笑顔で接してくれてありがとう。
葵の顔を見て、ホッとして、まず最初にそう思ったんだ。
「ごめんね、黙ってて。ちゃんと説明するから…聞いて欲しい…」
「どーぞ?何か隠してるとは思ってたし。話してくれるときに聞こうって思ってたから、今日がその日ってことだね!」
あたしは荷物を自分の席に置いてから、葵の前の席に座った。
葵は、あたしが話すのを待っててくれたんだ。
気にならないんじゃないんだ。
気になってたけど、葵はあたしが話そうと思うまで待っててくれたんだ。
なんかもう、泣きそうだよ。