冷血ボーイ
ずっと葵が【そんなひまが好きだから】って、連呼し始めた…。
もう!
「そんなにからかわないでーっ」
「何をからかわないでって?」
「…へ?」
聞こえるはずのないあたしの大好きな人の声。
だからと言って、あたしが聞き間違えるはずもない…。
よくわからないまま振り向くと、あたしの椅子の背もたれに軽く腰掛けていた玲央くん。
「何で…っ?!」
「冷血ボーイ…っ!!!!」
あたしも葵も、クラスのみんなもビックリしていた。