冷血ボーイ





「ヤバ…生冷血ボーイ…!近っ!」





手で口を押さえて、目を点にしている葵を見て、なんだか笑えてきた。





近っ!って、玲央くんは芸能人じゃないんだから…。





「どうしたの?」


「どうしたの?って、ひまに会いに来た」


「じゃあ連絡くれれば秘密基地に…」


「もうバレたんだから秘密基地なんて行く必要ねぇじゃん」





そう言われて、あ、そうか。と妙に納得してしまった。





「れっ冷血ボーイ!」


「ん?」


「こっここ!座って下さい!」





葵は自分が今まで座っていた、あたしの前の席に促した。






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