冷血ボーイ
あたしは玲央くんにすがるように名前を呼んだ。
よかった…これで帰れる…っ
「ごめん。掃除が長引いて………って…は?」
あたしの後ろにいるみくちゃんに気づいた玲央くんは、いきなり無表情になった。
その顔はみるみる怖い顔になっていって。
なに?
玲央くん、みくちゃんのこと知ってるの…?
状況がまったく飲み込めない。
「玲央くん…?」
「何でお前がここにいんだよ」
玲央くんはあたしの言葉を無視して、冷たくいい放った。