冷血ボーイ




食べかけの玉子焼きを口に入れたまま

キョロキョロしてるあたしの顔の前で

葵は不思議そうな顔をした。




『玲央くんを探してるの…』




そう言おうとした言葉を

飲み込んだ。




危ない…。自らバラすとこだった…。




「んー…ちょっと…人捜し」




食べかけのお弁当のフタをしめて

あたしは席を立った。





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