†黒ウサギの仕事†Ⅱ
亞蓮はしばらく黙っていたが、ゆっくりと話し始めた。
「俺は…。ただ、両親の仇を…」
「仇?なんの?」
「両親は俺が小さい時に自殺したんです…厳しすぎるこの世の中に負けてしまったんです…」
「何が原因な訳?借金?」
「俺の両親はある大企業の社長でした。ですが、両親の邪魔をしようとした奴らが報道陣に変な噂を流して…。そのせいで会社は倒産、周りの目も冷たくなっていったんです。そして限界を越えた両親は…自殺を…」
「で?お前はその両親の仇を伐つためにこの仕事を?」
「俺は絶望し、もう周りの誰1人助けてくれないこの世の中に復讐してやろうと思い、この仕事に…」
「でもなんでハッカーなんだ?」
「自分にはそれが向いてると思って。実行者の手伝いをするのが俺の使命なんです」
亞蓮はそう話してくれた。