†黒ウサギの仕事†Ⅱ

俺は出ていってしまった黒ウサギを引き戻そうとはしなかった。



そして、つけっぱなしのテレビの前に座った。






『あの事件から約1年が経とうとしています。未だ犯人は見つかっておらず…』





そう。俺達がリーダー達と最後に行った仕事のこと。





俺達が通っていた学校の生徒と教師、全ての人間を1人残らず殺した件だ。








黒ウサギは、あの仕事が終わった辺りから少しおかしいと感じた。






それは、殺し屋としてあってはならないものだ。





黒ウサギは、友人と呼べる者を自らの手で殺し、それを後悔しているのかもしれない。





でも、この仕事を始めてはもう元には戻れない。











そう。元には戻れないんだ。





















< 29 / 89 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop