†黒ウサギの仕事†Ⅱ
俺は出ていってしまった黒ウサギを引き戻そうとはしなかった。
そして、つけっぱなしのテレビの前に座った。
『あの事件から約1年が経とうとしています。未だ犯人は見つかっておらず…』
そう。俺達がリーダー達と最後に行った仕事のこと。
俺達が通っていた学校の生徒と教師、全ての人間を1人残らず殺した件だ。
黒ウサギは、あの仕事が終わった辺りから少しおかしいと感じた。
それは、殺し屋としてあってはならないものだ。
黒ウサギは、友人と呼べる者を自らの手で殺し、それを後悔しているのかもしれない。
でも、この仕事を始めてはもう元には戻れない。
そう。元には戻れないんだ。